(2)地域3割の話→(とくに)まだマイホームを買っていない方へ 〜自治体・学区が違うだけで、子どもは別人になるというホラー話、聞きたいですか?〜

これは、少し怖い話です。
幽霊も怪談も出てきません。
でも、実際に毎日見ている現実です。


半径5キロに、4つの「まったく違う世界」

はんじろう塾は、とある地方の半径5キロ圏内にあるA市・B市・C市・D市、そのちょうど境目にあります。

だからこそ、見えてしまうのです。

制服も、教科書も、学習指導要領もほぼ同じ。
なのに――
子どもも、保護者も、学校文化も、まるで別の国。

「地域柄」「土地柄」
そんな言葉では軽すぎるほど、違います。

以下は、あくまで塾講師としての
奇譚のない観察記録です。


A市の子どもたち

―― 管理と序列の街

A市には、地域トップクラスの進学校があります。それを頂点として、市内の高校は完全に序列化されています。

内申点は、A〜D市の中で
唯一、全県平均より明確に低く出る市です。なぜか周辺自治体に比べ、定期試験でいい成績(順位)をとっても不自然なくらい内申点が低い。

なぜ、ここまで不利な制度を維持しているのかは正直謎です。

内部評価はおそらく減点法でやっていると推測しています。

なので、理想的中学生の状態からどんどん減点して、その結果で順位をつけているのかな?と思います。学校内の小さな反乱(反抗)とルール違反にも厳しく対処しているようです。そうなると管理と画一化が一層きつくなる。そういうループが感じられます。

生徒たちは「面従腹背」の傾向が強くなります。

大問題ではないが、塾内では「見過ごせない小さなトラブル(小さな反抗)」が多く出る傾向があります(もちろん人によります)。塾講師として残念ですが、塾生と心が通じ合っている感覚が薄いのが正直な印象です。

周辺市よりかなり学力は高いです。意欲と能力があれば、トップ高校へ行って、そこから東大、京大を中心とする一流大学への扉も開かれています。
ただし、中学の学年順位が50%を下回ると、底が抜けたように学力が落ちる傾向があります。諦めちゃうんだと思います。

塾の移動(転塾)も非常に多い市です。


B市の子どもたち

―― 加点で育てる、開拓者の町

B市は、約150年前、開拓農民によってできた町(当時は村々)がルーツ。

A市のトップ校を目指す子もいますが、序列意識はそこまで強くありません。

雰囲気は、「開放的な田舎の村落の集まり」。

挨拶がしっかりできる。これが一番の特徴。
学習も「一定期間、粘り強く頑張る」。

そして何より――
保護者から「先生を信頼して子どもを預けます」
という言葉を、実際に聞く市です。

おそらく、教育方針は加点法で、子どもを包む文化。

その結果、塾内では大きなトラブルも、小さなトラブルも、ほぼありません。地域での変な噂も聞きません。

ただし――
のんびりしている分、高校入学後に成績が伸び悩む例は少なくありません。進学系の学校に入ると「A市の戦士たち」にぼっこぼこにされることがよくあります。


C市の子どもたち

―― 流動と加点の交差点

C市は、江戸時代からの宿場町。
今も南北・東西の交通の要衝で、鉄道/地下鉄・高速道・バイパスが交差しています。

人の出入りが多く、住民の流動性が非常に高い。外国人の方の人口も多いです。

平均所得は、4市の中で最も低く、A市と比べると約60万円の差があります。

内申点は、A〜D市の中で最も加点法が強い。なぜかというと、、学力は、A市に比べると驚くほど低い(「本当に隣町?」と思うレベル)ので、それを補うためか??と推測しています。

データで見ますと、同じ模試の点数でも、A市では内申30、C市では35。
5ポイントの差がつきます。

内申点とか、学区制という制度の歪みは、この2市はかなり大きいと感じます。


D市の子どもたち

―― 土と祭りと、まっすぐな目

D市は、広大な田園と臨海工業地帯の組み合わせ。

農業が盛んで、中学校でも田植えの授業があるなど、他市にはない教育が行われています。

内申点が「1」になることは、まずありません(A市では頻繁にあります)。

外から来た人にはやや閉鎖的ですが、馴染もうとする人を歓迎する空気があります。

市独自の不思議なお祭りがいくつもあり、住民はそれを心から大切にしています。

特徴的なのは――
まっすぐ目を見て、自分の意見を過不足なく言う子が多いこと。

これは学力に関係なく、D市の塾生にほぼ共通しています。学力/学歴という道具をつかって、どんな人生を作りたいか、はっきり言える子が多い傾向があります。


住宅価格は、ほぼ同じ。でも…

ちなみに、住宅価格は4市とも大差ありません。

  • 公共交通:A市・C市が有利

  • 医療機関:A市・B市に集中

  • 買い物(モール):B市・D市が発展

  • 教育施設(公立学校):B市は面積が広く、1学区が広いため通うのにやや時間がかかり気味

条件だけ見れば、どこも「住みやすい」。

でも――
子どもが育つ世界は、まったく同じではありません。


塾講師として、どうしても伝えたいこと

子どもは、確かに遺伝の影響を受けます。
しかし、それと同じくらい――

学校柄・土地柄は、子どもを形づくります。

価値観
努力の方向
人との距離感
トラブルの起こし方
自己評価の癖

どの市にも、メリットとデメリットがあります。
「正解の町」はありません。

ただ一つ言えるのは、
何も考えずに選ぶと、あとで取り返しがつかないということです。


さて、保護者さま。

あなたは、
どの町で、
どの空気の中で、
どの価値観を吸いながら、

お子さんを育てたいですか?

マイホームは、一度買ったら簡単には動けません。
でも、子どもは――
そこで、10年以上、毎日を過ごします。

これは、
立地の話ではなく、
人生の初期条件の話です。

結論:不動産は慎重にえらびましょう。

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